『乙女ゲームのモブなのに、なぜか推しに愛を囁かれています!』1巻を読んだ本音レビュー!ネタバレと感想
漫画:あおいみつ 原作:みもと キャラクター原案:春野薫久
この作品、何がすごいの?
異世界転生 × 乙女ゲーム × 推し活──。この三つが一気に詰め込まれた本作は、読んで30秒で「続きを読みたい!」という気持ちにさせてくれる超ド級の胸キュン漫画です。
主人公リリベルは前世で乙女ゲームをやり込んだガチオタ。まさかそのゲームの世界にモブキャラとして転生してしまうという、斜め上の展開が物語を動かします。
タイトルに「推しに愛を囁かれています」とあるように、ゲームの中でプレイヤーを狂わせた攻略キャラ・アレン様が、まさかのモブ令嬢であるリリベルに猛アプローチをしかけてくる──という夢のような状況が全編を通じて展開されます。
「推し活オタクが推しにガチ惚れされたらどうなるか」という究極の妄想が現実になった、これは推しに愛でられる物語です。
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『乙女ゲームのモブなのに、』作品基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 乙女ゲームのモブなのに、なぜか推しに愛を囁かれています!① |
| 漫画 | あおいみつ |
| 原作 | みもと |
| キャラクター原案 | 春野薫久 |
| 出版社 | モンスターコミックスf |
| 収録話 | 第1話〜第5話+書き下ろし |
| ジャンル | 異世界転生・乙女ゲーム・ラブコメ・ファンタジー |
『乙女ゲームのモブなのに、』登場人物紹介
ハートウェル・リリベル:主人公(モブ令嬢)
前世では病弱で入院しがちだった読書・ゲーム好きの女子。熱で生死をさまよった際に乙女ゲーム「薔薇の乙女は君と恋する」の世界に転生。
本作中ではハートウェル伯爵家の長女として育つ。前世の知識を活かして植物栽培やローズヒップティー開発に取り組む行動力のある天然オタク令嬢。
アレン・スペンサー:ヒーロー(公爵家次男)
前世リリベルの最推し。ネイビーブルーの髪とはちみつ色の瞳を持つ超絶イケメン騎士見習い。王国騎士団所属の父を持ち、将来を嘱望される努力家。
ゲームでは無愛想なギャップ萌えキャラだったが、リリベルと出会ったことで「笑顔を見せる相手」に変化する。一目惚れから即婚約申し込みという大胆な行動力も魅力。
フィリップ・クリストフ殿下:王太子(攻略対象)
柔らかな声と滑舌の良さで知られる正統派王子。13歳にして国王の器と評される高い知性と鋭い洞察力を持つ。見た目は正統派王子さまだが、その内側には計算高い一面も。
リリベルの知識に価値を見出し、独自の関心を持って近づく。アレンの親友でもある。
アナスタシア:ゲーム内悪役令嬢
筆頭公爵家ランカスター令嬢。フィリップ殿下の婚約者。13歳らしからぬ色気と大人びた雰囲気を持つが、その実、花を育てることを趣味とする素直な少女。
ゲームでは「悪役令嬢」として断罪される予定だが、現実のリリベルには「そんな人じゃない」と断言されるほどの人柄を見せる。リリベルとの友情が芽生える重要キャラ。
マリア・ダントス:ゲームのヒロイン
ふわふわのベビーピンクの髪と晴れた青空のような瞳を持つ、まさにゲームのヒロインそのままの少女。ダントス男爵家の令嬢で、ベビーローズの産地として重要な領地の出身。
書き下ろしで学園の寮の隣人としてリリベルの前に現れ、物語が本格的な「学園編」へと突入する予感を漂わせる。
『乙女ゲームのモブなのに、』あらすじ
1話:転生先は「推しの世界」だった!
物語は、リリベルが6歳で前世の記憶を取り戻すシーンから幕を開けます。「熱で生死をさまよったのがきっかけ」と振り返るリリベルは、目を覚ましたベッドの上で気づきます──「ここ、日本じゃない」「伯爵家…転生したんだろう…」。
驚きつつも優しい家族と充実した異世界生活を満喫するリリベル。前世で培った読書・ゲーム知識もフル活用して楽しく過ごしてきました。
そして、運命の王宮のお茶会の日。会場から少し迷い込んだリリベルは、庭の一角で見知らぬ少年に声をかけられます。「そこにいるのは誰だ」──その声を聞いた瞬間、リリベルの心臓が激しく震えます。
リリベル(心の声)
「私がその声を聞き間違えるはずがない だってこの声は… 前世での私の最推し——アレン・スペンサー様!!」
ネイビーブルーの髪、はちみつ色の瞳。まぎれもない「推し」がそこに実在していた。オタクとしてのリリベルが内心で爆発する様子は、読者もつい一緒に叫びたくなるほどのリアルな反応です。
リリベル(心の声)
「推し…尊っっ!! クソデカボイス」「アレン様のサラサラ髪も はちみつ色の瞳も 努力家なところも!! BIG LOVE」
初対面なのに「声が好き!」と口走り、アレン様を爆笑させてしまうリリベル。その天然すぎる反応に「初対面だよね?」と苦笑いしながらも、アレン様は確かに笑っていました──ゲームでは幻のレアな笑顔を。
同時に、リリベルはここが自分のやり込んだ乙女ゲーム「薔薇の乙女は君と恋する」の世界であることを確信。
「リリベルなんてキャラいないから今後もモブとしてアレン様を生で拝める」と喜びますが……帰宅するとすぐに父から衝撃の一言が。「これ… 婚約の申出書なんだが…」。
🔑 この話のキーポイント
主人公のガチオタ目線が半端なく面白い!「声フェチ」「推しのスチル集め」「全周クリア」など、前世でのガチ推し活が描かれ、既プレイのプレイヤーと同じテンションで乙女ゲームを愛する姿に、腐女子・乙女ゲーマー読者はこぞって共感爆発。
リリベルの内心ツッコミが最高の笑いどころになっています。
2話:なぜか「婚約」になってしまった件
「ゲームではアレン様には婚約者はいなかったよね!?」と混乱するリリベルに、父は正真正銘の婚約申出書を見せます。数日後、アレン様が直接ハートウェル家を訪問。
「この度は婚約の件 ご承諾いただき感謝します」と告げるアレン様の低く凛とした声に、リリベルは内心「声がイイイイ!!」とパニックになりながらも、なんとか令嬢として振る舞おうとします。
一目惚れから即婚約申し込みという大胆な行動の理由が明かされるこのシーンは、アレン様の「俺は君が好きだ」という気持ちがひしひしと伝わってきて、読んでいる側の心も締め付けられます。
一方のリリベルは「私 死ぬ— ゲーム越しでも絶叫ものなのに これが現実だなんて…」と語彙を失う始末。
そして庭の案内中、リリベルが育てていたベビーローズに注目が集まります。「これはローズヒップティーです 免疫力向上の効能があるので風邪予防になります」と説明するリリベル。
その一言が、のちにこの国を救う伏線になっているとは、この時点では誰も知りません。
そして!「少しだけ… 婚約者なのだから いいだろう?」と囁きながらリリベルをそっと抱きしめるアレン様。さらには頬に「ちゅっ」とキスをするという神シーン。
「真っ赤 可愛いな」と微笑むアレン様の破壊力に、読者も内心「尊い…!」と悶絶すること間違いなし。
🔑 この話のキーポイント
リリベルの葛藤が丁寧に描かれているのがこの話の最大の魅力。「ゲームのシナリオ通り、アレン様はいずれヒロインを好きになる」とわかっていても、目の前の彼に毎日惹かれていく自分を止められない。
「推しにリアルで恋するなんて」という本音と、「推しの幸せこそ私の幸せ」という前世からの信念のあいだで揺れるリリベルの心理描写が、ラブコメ以上の深みを作品に与えています。
3話:王宮に召喚!フィリップ殿下とのガチ談義
王命によって王宮へ召喚されたリリベル。待ち受けていたのは王太子フィリップ・クリストフ殿下でした。
「こうして見ると 13歳ですでに王族の威厳を感じる」とリリベルが内心で戦慄する中、殿下は柔らかな笑顔で「ローズヒップティー、君の領地のものだよね?」と核心に迫ります。
殿下はすでに、リリベルのローズヒップティーがアレンの母と兄の体調を回復させたという情報を掴んでいました。
「流行り病に対抗できるものがあれば かかる時期をずらせるかもしれない」──リリベルの前世知識が、まさに国全体の命運に関わっていると気づかされる重要な場面です。
そこへアレン様が颯爽と登場!「近いっ離れろっ!!」とフィリップを一喝し、リリベルをかばいます。久しぶりの再会に思わず「久しぶりの推し…!!」と内心で叫ぶリリベル。そして、アレン様の「声変わり」が発覚。
「どんな声でも大好きですよ!」というリリベルの即答に、アレン様が「俺もリリベルが大好きだ」と返す──このシーンの甘さは1巻随一です。
また、この話でアレン様が言ってくれる大切な言葉があります。
さらっと言ってのける独占欲の表れに、リリベルも読者も「え、え、え!?」と動揺します。アレン様にとってリリベルはもはや「普通の婚約者」ではない──そう確信させてくれる一言です。
4話:アレン視点で明かされる「一目惚れの真実」
この話はアレン様視点で描かれる、いわゆる「彼の目から見た物語」。読者にとっては最大のご褒美回です。第1話の出会いのシーンがアレン様の視点で再現され、あの瞬間に何を感じていたかがついに明かされます。
お茶会の前夜、アレン様は「誰もが同じような笑顔で口上を唱えるだけ」という令嬢たちにうんざりしていました。
「本心を見せない、他人を簡単に信じない」という父の教えを守りながら生きてきたアレン様が、初めてルールを破った相手──それがリリベルでした。
初対面で思わず笑ってしまったこと、「声が好き」という言葉を言われて心臓が跳ねたこと、「初対面なのにBIG LOVE」と言われて当惑しながらも笑い飛ばせたこと──すべてが「リリベルにしかできないこと」だったとアレン様は振り返ります。
そして父に婚約を申し出るシーン。「一生を共に過ごしたい相手を見つけました ハートウェル伯爵家の リリベル令嬢です!」という宣言は、まっすぐすぎて胸がいっぱいになります。
さらに声変わりにまつわるエピソードも切なくて素敵。「こんな声で会うのが怖い」というアレン様の不安に、リリベルが「どんな声でも大好きですよ!」と返すあのシーンが、アレン様側からも描かれます。
不安そうに揺れるアレン様の内面と、それを吹き飛ばすリリベルの言葉──この話だけで惚れ直します。
🔑 この話のキーポイント
主人公視点だけでは見えなかった「アレン様がいかに真剣にリリベルを想っているか」が丸わかりになる構成が見事。
ゲームのキャラクターが「生きている人間」として動き、思い悩み、恋をしている姿を見ることで、読者もリリベルと同じように「推しに恋してしまう」体験ができます。この話の破壊力は相当高め。
5話:悪役令嬢との友情と、いよいよ学園編へ
第5話ではアナスタシア(フィリップ殿下の婚約者・ゲームの悪役令嬢)との交流が描かれます。殿下の計らいで2人きりにされたリリベルとアナスタシア。
最初は「ゲームの悪役令嬢だ…」と警戒していたリリベルですが、話してみると全然違う。
花を愛し、令嬢らしくない趣味を持ち、それでも諦めず「日々の課題を頑張って早く終わらせて こっそり庭師のもとで花を育てることにした」というアナスタシアの姿に、リリベルは純粋に感動します。
「諦めるのではなく 文句が出ないよう努力するなんて すばらしい!! 逞しいです!!」という全力の褒め言葉に、アナスタシアが恥ずかしそうに顔を赤らめるシーンは、女の子同士の友情の芽生えとして最高に尊いです。
ゲームの「悪役令嬢」というレッテルを超えて、目の前の人間と向き合うリリベル。「私の知っている彼女は断罪なんてされるわけない!! 誰かをいじめたりしない」という確信が、今後の物語の重要な伏線になっていきます。
そして──2年後。15歳になったリリベルはついに学園の寮に到着。そこでアレン様と3年越しの再会を果たします。
制服姿のアレン様に「ゲーム本編のアレン様あ!!」と内心で爆発しつつも、「色気がやばすぎるう!!」と悶絶するリリベルが愛おしい。
学園編突入を前に、ゲームのヒロイン・マリア・ダントスが隣室の寮生として登場。ついにゲームのシナリオが本格的に始動します。
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書き下ろし:ヒロイン・マリアとの出会い
「推しの幸せこそ私の幸せ」と自分に言い聞かせながらも「でも… 全員最初からヒロインのこと ほぼ好きでしょ!!」と心が揺れます。
声も鈴を転がすような声、すべてがゲーム通りの「可愛い」ヒロイン。リリベルは内心で「本物…っっ コチン—」と固まりつつも、令嬢として笑顔でご挨拶。そしてお互いに好印象を持ち合い、1巻はここで幕を閉じます。
ゲームのシナリオが本格始動する「学園編」の扉が今まさに開かれた──そう感じさせる、続きへの期待が止まらない締めくくりです。
『乙女ゲームのモブなのに、』深掘り解説
深掘り解説① ── リリベルが「推し活オタク」である必然性
この作品の最大の特徴は、主人公がゲームの世界の住人ではなく「ゲームを全周クリアした前世プレイヤー」として転生している点です。これが単なる「転生令嬢もの」と一線を画す理由です。
リリベルはアレン様の背景・性格・誕生日・声質・攻略ルートを熟知しているからこそ、「流行り病でお母様と兄が亡くなる前に、ローズヒップティーを届けなければ」という伏線を自力で動かすことができます。
前世の「ゲーム知識」は単なるオタク設定にとどまらず、物語の核心に関わる「鍵」として機能しています。
ローズヒップティーで流行り病を防ぐことで、アレン様から家族を奪わないための行動──そこに込められたリリベルの「推しへの愛」の深さが、ただのラブコメではない感動を生み出します。
深掘り解説② ── 「モブ」というアイデンティティの葛藤
リリベルが一貫して「私はモブだから」「当て馬令嬢にはなれない」と繰り返すのは、ただの卑下ではありません。彼女にとってそれは「ヒロイン(マリア)とアレン様が結ばれるべきだ」というゲームへの信念でもあります。
「全部わかってるのに 手遅れだよ だってこんなに 私はあなたでいっぱいだもの」──このセリフが示すように、リリベルはアレン様を好きになってしまったことを自覚しながらも、「推しの幸せこそ私の幸せ」という推しへの献身を盾にして、自分の恋心に向き合うことを先延ばしにしています。
この葛藤こそが本作のテーマの核心。単純に「推しにキュンとされてハッピー!」な話ではなく、「推しを愛することと、推しに愛されることの違い」をリリベルが少しずつ学んでいく物語でもあります。
深掘り解説③ ── アレン様の「仮面を外す相手」という設定の美しさ
ゲーム内のアレン様は「心の傷を受けたことで表情がなくなった」無愛想なキャラでした。ヒロインだけにデレる──いわゆるギャップ萌えキャラです。しかし現実のアレン様は、ヒロインと出会う前に、リリベルと出会うことで「笑顔を見せる相手」を得てしまいました。
この言葉は、ゲームの「ヒロインだけにデレる」という設定を、現実ではリリベルが担ってしまっているという事実を示しています。
つまり、「ゲームのシナリオが変わっている」のではなく、リリベルがゲームのヒロインと同じ役割を自然に担っているだけなのかもしれない。そのことにリリベル自身は気づいていません。読者にとってはニヤリとできる仕掛けです。
深掘り解説④ ── 「悪役令嬢」アナスタシアの伏線
第
5話で登場するアナスタシアは、ゲームでは断罪エンドが決まっている悪役令嬢です。しかしリリベルが実際に出会ったアナスタシアは、秘密の趣味を持ち、自ら努力して環境に適応し、リリベルとの友情を大切にする誠実な少女でした。
この描写が示唆するのは、「ゲームのシナリオは絶対ではない」ということ。リリベルのローズヒップティーがアレン様の家族を守り、シナリオを変えたように、アナスタシアの「断罪エンド」もリリベルとの友情によって回避される可能性があります。
前世知識を持つリリベルが、ゲームの悲しいシナリオをひとつひとつ変えていく──そんな大きな物語の流れが1巻の時点でしっかりと仕込まれています。
1巻を読んで思わず叫んだ!名シーン・名セリフ集
- 「推し…尊っっ!! クソデカボイス」──初めてアレン様の声を聞いた瞬間のリリベルの内心。全オタクが共感する叫びです。「クソデカボイス」というワードのチョイスが天才。
- 「いえ!スペンサー様の笑いのタネになれて光栄です!!」──支離滅裂なことを言って「不審者確定☆」と落ち込んだ直後、アレン様が笑ってくれたことへの返し。この一言でアレン様の心に火がついた名言。
- 「まさか!! アレン様のサラサラ髪も はちみつアイスも 努力家なところも!! BIG LOVE」「…初対面だよね?」──このやり取りのテンポが最高。アレン様の冷静なツッコミとリリベルの全力過ぎる愛の表明のコントラストが笑えて尊い。
- 「少しだけ… 婚約者なのだから いいだろう?」──ハグ&頬キスの前の一言。さらっと言いのけるアレン様の余裕が卑怯すぎます。
- 「俺も リリベルが大好きだ」──アレン様からの真っ直ぐな告白。録音したい、スクショしたいと嘆くリリベルに同感。
- 「どんな声でも… アレン様である以上 大好きですよ」──声変わりを不安がるアレン様への、リリベルの即答。この一言がアレン様の心の壁を完全に溶かします。
- 「君だけを愛し 守りぬくよ」──第4話のラスト、アレン様からリリベルへの誓いの言葉。口説き文句としてレベルが高すぎます。
- 「諦めるのではなく 文句が出ないよう努力するなんてすばらしい!! 逞しいです!!」──アナスタシアへのリリベルの褒め言葉。計らず飛び出た全力称賛がアナスタシアの心を開く、友情の名シーン。
『乙女ゲームのモブなのに、』1巻の感想 ── これは「推しへの愛」の物語だった
読み始めてまず驚くのは、主人公リリベルのキャラクターの解像度の高さです。
「乙女ゲームを全周クリアしたオタク」というだけでなく、「病弱で学校にも行けなかった前世」「異世界に転生して初めて健康で充実した生活を送っている喜び」「推しを前にしたときのリアルなオタク反応」など、丁寧に積み重ねられたバックグラウンドが彼女を単なるコメディ主人公ではなく、血の通ったキャラクターとして立たせています。
アレン様との関係性もとにかく丁寧。「婚約した」という事実が先行しているにもかかわらず、2人の間に育まれる信頼と愛情は段階を踏んでいて、「なんで急に好き合ってるの?」という違和感がありません。
アレン様が「素でいられる相手」としてリリベルを選んだ理由が、第4話でアレン視点から語られることで、関係性の説得力が一気に増します。
個人的に一番刺さったのは、リリベルの「推しにリアルで恋するなんて」という葛藤です。前世での「推しの幸せを応援する観客」という立場から、「当事者として推しに愛される存在」へと変わっていくことへのためらいと困惑──これは「推し活」をしたことがある人なら誰でも感じたことのある、あの複雑な感情と重なります。
「推しのことは大好き、でも推しの恋愛は応援したい、でも自分が好きになってしまったら?」。その答えを、リリベルはまだ出せていません。それが2巻以降への大きな楽しみです。
また、あおいみつ先生の画力の高さも特筆もの。アレン様の笑顔、照れるリリベルの表情、アナスタシアの憂いを帯びた目元──どのシーンをとっても表情の描き分けが繊細で、セリフがなくてもキャラクターの感情が伝わってきます。
『乙女ゲームのモブなのに、』こんな人におすすめ!
- 乙女ゲームを愛するすべての女子(と男子)── ゲームの「推し」への愛情表現がリアルすぎて共感爆発します。
- 異世界転生ものが好きだけど「強くてニューゲーム系」はちょっと飽きてきた人── 本作の主人公は戦わず、知識と愛情で人々を救います。
- 「悪役令嬢もの」が好きな人── アナスタシアの扱い方が秀逸で、悪役令嬢の「救済ルート」に興味がある方にも刺さります。
- 甘くてほんわかしたラブコメが読みたい人── アレン様の言動は全部が「こんな彼氏がほしい」の塊。砂糖吐くタイプの甘さです。
- キャラクターの内面描写が好きな人── リリベルの葛藤とアレン様の視点回が丁寧で、心理描写が充実しています。
『乙女ゲームのモブなのに、』総合評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| ストーリー | ★★★★★ | 設定の活かし方が巧みで、伏線も丁寧。ゲームシナリオとの乖離が絶妙なハラハラ感を生む |
| 主人公の魅力 | ★★★★★ | 天然オタク令嬢・リリベルは唯一無二。内心ツッコミが最高すぎる |
| ヒーローの魅力 | ★★★★★ | アレン様は一目惚れ即婚約申込みという大胆さと、繊細な内面の両立が最高 |
| 絵の美しさ | ★★★★★ | 表情の繊細さ、キャラの可愛さ・イケメンさ、どれも高水準 |
| 笑い | ★★★★☆ | リリベルの内心ツッコミは爆笑もの。テンポよく読めるコメディ感 |
| 胸キュン度 | ★★★★★ | 全編通じて甘さが止まらない。アレン様の言動は全部破壊力高め |
| 2巻への期待 | ★★★★★ | 学園編でヒロイン登場・ゲームシナリオとの激突・アナスタシアの運命…気になりすぎる |
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